外国人技能実習制度とはどのようなものか

外国人技能実習制度とはどのようなもの?利点や欠点を紹介

外国人技能実習制度に関心がある経営者や採用担当者は多くいらっしゃると思います。

しかし、

”言葉は聞いたことはあるが、詳細は知らない”

という方は多いはずです。

ここでは、外国人技能実習制度とはどういうものか、利点欠点はなんなのかを詳しく記載していきます。

外国人技能実習制度とは?

外国人技能実習制度とは、日本の技術を途上国に伝えるとともに、人材育成を基盤に国際貢献することを目的として作られた制度です。

とはいっても、受け入れ側の企業にも多くの利点があり、ここ最近ではこの制度を導入する企業が増えていっています。

外国人技能実習制度の利点は?

では次に、外国人技能実習制度を導入する利点について、詳しく見ていきましょう。

  • 人材の確保
    外国人技能実習制度を取り入れることによって、人材確保が安定するようになります。
    加えて、働くことに意欲の高い人材を確保することが可能なるので、売上や利益率アップに繋げやすくなります。
  • 企業内部の活性化
    今紹介したように、外国人技能実習制度を導入することによって、意欲の高い外国人を採用できるようになります。
    こういった意欲の高い外国人を採用することで、既存社員の競争心を刺激し、社内の活性化にも良い影響を与えやすくなります。
    実習生の受け入れ企業の中には、
    「従業員同士のコミュニケーションがよく取られるようになった」
    「社員の交流が増えた」
    というような声が聞かれることも多いです。
  • 会社の海外進出の足がかり
    外国人技能実習制度は、本来、発展途上と呼ばれる国の人に日本の技術を教えて国際貢献をすることが目的の制度です。
    ただ、そればかりではなく実習生から教わることも多くあり、場合によっては海外進出の基盤を築くことになることもあります。
  • 企業コンプライアンスの向上
    外国人技能実習制度を取り入れることによって、企業コンプライアンスの向上に繋げられる場合があります。
    実習生を採用するというのは労働者として扱いますので、日本人と同等の労働関係法令が適用されます。
    なので、
    ・休日
    ・残業
    などの適正な労務管理が必要となります。
    多くの企業は、日本人従業員に対して適正な労務管理を行っていると考えますが、外国人技能実習制度の導入をきっかけに、さらなるコンプライアンス向上を図ることができるようになります。

外国人技能実習制度の欠点は?

では次に、外国人技能実習制度の欠点について詳しく見ていきましょう。

  • あらかじめ決められた期間を延長することができない
    先ほども解説したように、実習生の多くは意欲が高い方ばかりです。
    そのため、仕事を覚えるスピードも比較的早く、即戦力となることもあります。
    中には、
    「実習期間は終了したけど、このまま残ってもらえないだろうか」
    と考える方もいるのですが、あらかじめ決められた期間を延長することはできません。
    また、同じ在留資格で再入国することもできませんので注意が必要です。
  • 手続きが多くある
    外国人技能実習制度には、様々な手続きが必要になります。
    例えば、
    ・監理団体への申し込み
    ・実習計画の認定申請
    ・在留資格やビザの取得
    などです。
    中には、
    「人手が足りないから面倒な作業を任せたい」
    「今すぐに働きにきてほしい」
    と考えている企業もあるかもしれませんが、所定の手続きを踏まなければ実習生を受け入れることはできないので注意しましょう。
  • 教育への困難が多い
    外国人実習生を受け入れる場合は、ひとまず環境面の教育から行わなければなりません。
    日本人とは育ってきた環境をはじめ、文化も、言語も違いますので、場合によっては教育へ時間がかかることもあります。
    コミュニケーションの取り方に関して工夫しないと、伝えたいことが正しく伝わらない可能性が高まるので注意が必要です。

外国人技能実習制度はどんな企業に合う?

外国人技能実習制度は、

  • 人手不足問題を抱えている企業
  • 将来、国際貢献及び海外進出を考えている企業
  • 社内の空気に新鮮さが欲しい企業

などに向いていると思います。

技能実習というのは、実習生にとっても企業にとっても利点のある素晴らしい制度ですので、関心のある方は是非活用してみてください。

まとめ

外国人技能実習制度というのは、日本の知識や技術を発展途上国に伝え、国際貢献を行うことを目的とした制度です。

これだけを聞くと、

「受け入れ企業には利点がなさそう」

と感じる方もいると思いますが、それは違い、数多くの利点を得られます。

実習生は全体を通して業務への意欲が高く、能力が高い方も多くいますので、企業の教育の仕方によっては短期間で即戦力に育てられるのです。

ただし、上記に述べたように外国人技能実習制度にはいくつか欠点もありますので、利点だけではなく欠点についてもしっかりと目を通したうえで、慎重に検討していくことをおすすめします。